最近、盛んに言われるペットの【社会化】
これって、結局なんきょく一体、どういう意味なの?
と思われる飼い主様もいらっしゃることでしょう。
【社会化】とは・・・
一般的な定義は別にあるかもしれないですが
私の考える社会化とはどんなことなのかについて、書いてみたいと思います。
簡単に言ってしまえば
【こういう場面では、どうすればいいのか、知っている】
という事だと思います。
そして、その行動が社会的ルールに沿っている事が正解になります。
社会とは、もちろん人間も含めたこの世界の中で、さまざまな場面に遭遇する場所です。
私たち人間も知らず知らずに社会化されて、今があります。
TPOなんていう言葉もあるように、その場面その場面でふさわしい振る舞いをすることを知らず知らずにやっているわけです。
例えば・・・駅のホームでは整列して電車を待つ。
フランス料理のお店に行ったら、ナイフとフォークで料理を食べる。
道で人とすれ違う時には、ぶつからないように歩く。
などなど、無意識のうちにやっていることも多いかと思いますが
成長のどこかの時点で、必ず、振舞い方を学び、身に付けているものなのです。
動物たちも、自然界で生活する中で、自然にそれにふさわしい行動を覚えていきます。
親から教えられ、兄弟と遊ぶ中で学び、成長していきます。
さて、人間に飼われているペットたちはどうでしょう?
ペットたちは、人間界の中で成長していきます。
私たち人間と密接に関わりながら…です。
生活空間は人間の作り上げたもの。一歩、玄関を出れば、人間社会が待っています。
ペットの社会化は、人間たちが作り上げた社会で共に暮らすためのルールを学ぶということなのです。
さて、ここで閑話休題。
よく聞く話なのですが
『うちの子、知らない犬と会っても、フレンドリーに出来ないのよねー』
『もっとフレンドリーに接してほしいんだけど…』
これ!日本あるあるです。
日本人は自分の犬に過剰に愛想よく振舞って欲しいという欲求の強い国民性のようです。
犬が知らない犬と会った時、無反応ですれ違うことがマナーの良いこととされます。
『え?塩対応?』と思われるかもしれませんが、私たち人間もいちいち知らない人と出会うたびに、ハイタッチして盛り上がる…なんてことはないですよね!?
正しい社会化がなされている場合、犬と犬は、どのように反応するかというと…
静かに通り過ぎる。ちょっと距離を持った状態で過剰に反応しないことが、正解です。
(もちろん仲の良いお友達と会ったら、自然にじゃれて遊んでいいんですよ!?)
社会の中では、たくさんの知らない人、知らない犬、知らない生き物と出会います。
そのたびに、いちいち大騒ぎしない。そういうものに遭遇しても冷静に振舞えること。
こういう性質が、社会性のある性質になるのではないかな…と、私は考えます。
これは社会化の一端です。様々な場面で、社会化が関わってきますし、正解もその場所その場所によって、少しずつ変わることでしょう。地域や地方、国によっても少しずつ変わるかもしれません。
しかし、動物の本来的に持つ社会性とかけ離れたものであっては、いけないと思います。
多くの生き物が、お互いにストレスの溜まらない生活をしていくための配慮であり、知恵であるのではないでしょうか?(たぶん)
社会化がなされているペットの方が、おそらくストレス値は低いと思います。
社会での振る舞いの正解を知っていることが、自信にもなるはずですし
嫌な事が少ないことだろうと思われます。
自分が、どのように振舞ったらいいのか分からないことは、強いストレス要因になります。
戸惑いや、葛藤にさらされることは、ひどく疲れる事です。
穏やかで健康的でストレス値の低い、平和な生活を送るためにも、毛嫌いせずに
是非、ペットちゃんたちの社会化には、前向きになっていただきたいなーと思います。
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